誰よりも一番近くで花火を。
2002年7月21日気温35度。今日も東京スタジアムでサッカーバイト。
FC東京VSジュビロ磐田という好カードだけあっていつもなら閑古鳥が鳴いているこのスタジアムも人、人、人で埋まった。来場人数4万5千人。
試合開始が近づくにつれ、われらスタッフの動きは激しくなり、ついには弁当すら食べる時間がなくなってしまったくらい大忙しだった。
迷子になった子供を捜している父親とともにスタジアム中を駆け回り、他のスタッフに情報を配り、そして僕に集めるようにとの指示を出す。
一段落着いたあとは、よくある一人で席を2〜3人分とっている人に対して注意を促す。もちろん客が逆ギレするのは予測したとおりであった。言う事を聞いてくたのは1割にも満たず。人って冷たい・・・
そしてハーフタイム中のイベント「花火」
一発目の「どーん」という音と共に客が一斉に
最上階になだれ込んでくる。それを体で止める。
もちろん最上階は立ち入り禁止ゾーンなので
何があっても止めなくてはならない。
「お客さま、こちらのほうは立ち入り禁止に・・・」
「わかってるよ、うっせいなー」
(ドスッ)
あいたた、殴られた・・・
殴られても殴り返すなが合言葉のこのバイト。
冷静に冷静に。
必死の声掛けの効果もあって、お客はオーロラビジョンに映された花火映像を見始めた。
ふうー、なんとか守りきった。
僕は東京スタジアムの最上階の隅で、腰をおろし
一仕事を終えた安堵感からため息をついた。
バイトの制服の色が肩越しに変化した。
ふと斜め上を見上げるとスタジアムの窓からまるで真っ黒な画用紙に絵の具をばら撒いたみたいに流線型を帯びた光が流れては消えていった。
それはこの4万5千人の中で誰よりも一番近くで見た今年最初の花火であった。
FC東京VSジュビロ磐田という好カードだけあっていつもなら閑古鳥が鳴いているこのスタジアムも人、人、人で埋まった。来場人数4万5千人。
試合開始が近づくにつれ、われらスタッフの動きは激しくなり、ついには弁当すら食べる時間がなくなってしまったくらい大忙しだった。
迷子になった子供を捜している父親とともにスタジアム中を駆け回り、他のスタッフに情報を配り、そして僕に集めるようにとの指示を出す。
一段落着いたあとは、よくある一人で席を2〜3人分とっている人に対して注意を促す。もちろん客が逆ギレするのは予測したとおりであった。言う事を聞いてくたのは1割にも満たず。人って冷たい・・・
そしてハーフタイム中のイベント「花火」
一発目の「どーん」という音と共に客が一斉に
最上階になだれ込んでくる。それを体で止める。
もちろん最上階は立ち入り禁止ゾーンなので
何があっても止めなくてはならない。
「お客さま、こちらのほうは立ち入り禁止に・・・」
「わかってるよ、うっせいなー」
(ドスッ)
あいたた、殴られた・・・
殴られても殴り返すなが合言葉のこのバイト。
冷静に冷静に。
必死の声掛けの効果もあって、お客はオーロラビジョンに映された花火映像を見始めた。
ふうー、なんとか守りきった。
僕は東京スタジアムの最上階の隅で、腰をおろし
一仕事を終えた安堵感からため息をついた。
バイトの制服の色が肩越しに変化した。
ふと斜め上を見上げるとスタジアムの窓からまるで真っ黒な画用紙に絵の具をばら撒いたみたいに流線型を帯びた光が流れては消えていった。
それはこの4万5千人の中で誰よりも一番近くで見た今年最初の花火であった。
コメント